今週の例会

第8回 10月25日(月)

会長の時間

 休会が続き、タイムリーさに欠けますが、パラリンピックの話をします。
私の周囲では「オリンピックよりパラリンピックの方が感動した」「子供たちにパラリンピックを見せてあげたい」そんな声が多く耳にしました。
残念なことに私はパラリンピックの競技をほとんど見ていません。
選手たちが競技をしている姿を見るだけで、彼らがとてつもない努力をして大会に臨んでいるかは十分に理解できるにもかかわらず、パラリンピックに対してあまり関心を持たなかった自分を反省しています。
私だけでなく、世間でもオリンピックと比べパラリンピックの方が話題にあがりづらく、悪い言い方をすれば関心が薄いような気がします。

 先日、こんなツイートを目にしました。
白い杖を持った女性が杖で点字ブロックをカツカツと叩きながら歩いていると、「うるさいよ!」と怒鳴られ、女性は震えながら「すみません」といい、ブロックを撫でるように歩いて行ったという話です。
私も知りませんでしたが、視覚障害者が杖でブロックを叩き、音を出して進むのは、周囲に自分の存在を知らせる行動だそうです。
他にも、歩道上の点字ブロックの役割を知らず、ブロックの上に自転車を停めているため視覚障害者が困ったという話もよく耳にします。
自分の人生を振り返ると、子供の頃から学校や家庭でも点字ブロックの役割や視覚障害者が杖で音を出しながら歩くことについて学んだことが無いような気がします。
私を含め多くの人は、障害者の目線で生活したことが無く、障害者のためのインフラが何の意味を持つのか、障害者が我々に送るサインはどんなものがあるのかを学ぶ機会を持っていませんでした。
老人に席を譲ったり、障害者が困っている姿を見てお手伝いをすることはもちろんですが、彼ら目線の日常を理解し、もっと関心を寄せ身近に感じることが大切だと思います。
私たちは誰もが突然に障害を持つ身体になる可能性があります。
先天的な障害よりも後天的な障害者の方が、精神的なダメージは大きいと聞きます。
健常者が障害者目線の生活を学ぶ機会をもうけ、理解することでパラリンピックもオリンピックと同じ目線で楽しめ、応援できるようになるのではないでしょうか。
幼いころからの教育の中で、このような学びの時間を大切にすることが、本当に豊かな国づくりに生かされると思います。

例会の様子

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